看護師の慢性的な不足とその理由

慢性的なスタッフ不足が原因で、看護師の労働環境が極めて厳しい状況にあると言われています。日本中の医療機関で看護師不足が叫ばれる中、結婚や出産を機に退職した看護資格を有する人は50万人以上いるという調査結果も出ています。このうちの1割でも復職すれば、ほとんどの医療機関の看護師の不足状況が解決するそうですが、現実には退職したほとんどの看護師が復職へ二の足を踏んでいるようです。看護の仕事の厳しさを知っているからこそ、安易に戻ってこれないということが復職する方が少ない原因であると考えられています。そのため看護師の数が足りず少ない人数でやりくりする現場では、必要な休みが取れないといった事態も起こっており、看護師は厳しい状況に置かれていると言えます。看護師は、夜勤や準夜勤をこなしながら、患者の生命や健康を守るという重大な責任を担っています。しかし、十分な休みが取れない状況で働き続けることで肉体的にも精神的にも追い詰められ、次第に辞めたいと感じるようになるようです。高い志で看護師を目指した人たちが、医療現場を去っていくというのは社会にとっても大きな損失と言えるかもしれません。現在はまだ、根本的な解決のための具体的な対策はなく、離職率が高い一方、復職率は低いといったことが現状として続いています。精神的にも追い詰められる厳しい状況で頑張っている看護師も多いのですが、状況を考えると働き続けることは難しいことなのかもしれません。